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幸福論 (アラン)





幸福論 3作読んでみようシリーズの最後を締めくくるにふさわしかった本。
ユーモアと才能にあふれた93のプロポ(哲学断章)は、「フランス散文の傑作」だそうです。


シアワセ キタ━(゚∀゚)━!

自己啓発っぽい口調で書かれているので、間違えてそういう(実用書)風に読むと道を踏み外してしまう本。ユーモアあふれる散文(語録)を味わいながら、自分の幸福をひとつひとつ見直して読むのがいいと思う。
言葉では説明できない「幸福」というものを、論理的に一番近い説明ができているような気がする本で、他の幸福論がどこか一方的で独善的な感情や論理があるのに対して、アランの言葉は、全方位でまったく矛盾がないところが、特に理系におすすめしたいところかもしれません。

特に印象に感じるのは、心と体の関係、いわゆる「健全な精神は、健全に肉体に宿る」というやつで、これを単に口先の精神論だけで終わらせることなく、現代の認知・行動療法へも導けるような懐の広さで述べている点。そしてこれらは、武道や茶道の礼儀の作法の観点からも、そしてもちろん宗教儀礼のような点からも、まったく矛盾なく説明されることに感心します。

反面、リバタリアンのようなエゴイズム(に縛られた)考え方とはまったく相容れないものの見方であるものの、それら自由主義のようなものが仮に人間の普遍的な真実であったとしても、アランの幸福論は、それらにまったく矛盾なく成立する点において、人間にとってより価値のある「知識」だと思うのです。

幸福になるための知識は、幸福になるための知識と、幸福を見つけ感じるための知識が必要なのだと感じると共に、後者の知識はこの本で十分身に付くじゃないかな、と感心した次第。
なんていうか、懐の深い、偉大な本でした。
 

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