新版 匠の時代
2010年4月 3日(土) 01:26 JST

内橋克人さんの代表作(らしい)のノンフィクション作品で、
日本の技術産業の発展と栄光を現場レベルの視点から描いている本です。
いわゆる「プロジェクトX」はこの本にインスパイアされて製作された(出典は定かではない)
というようなことらしいですが、プロジェクト~よりも、もう少し、地味に寄った雰囲気でしょうか。
著者はそれほど専門的技術には精通しているわけではなさそうなので、
テクノロジーの本当にすごいところというのはあまり表現し切れていない感じもしますが、
一般人的な観点から「コレの一体本当のところ、何がすばらしいのか」というところを
理解させるに十分で的確なエピソードとともに書かれておられており、
「何がすばらしくて何を学ぶべき点なのか」
を明確に読者に伝えてくれる、非常にわかりやすくて親切な名著だと思います。
プロジェクト~のような豪華絢爛な脚色はほとんど無い代わりに、
「あぁ、こういうことが大事だよな」とか「やはりこう考えるところが偉大だよな」とか、
まじめに勉強する人にとって非常に有益になる点が多いと思います。
逆に「プロジェクト~」のノリが好きな人には物足りない点もあるかもしれませんかね・・・
緻密で深い考察が加えられた良質なノンフィクションに変わりは無いんですが。