「理工系離れ」が経済力を奪う
2009年6月22日(月) 00:00 JST

理工系の著者による、理系バンザイの本。
理系といってもいろいろありますが、著者は(偶然にも)私と同じ応用物理専攻で、
この本ではいわゆる「その他もろもろ工学」と説明されています。
日本の経済力は、工学部出身の「エンジニア」に支えられてきたし、
これからも支えていくであろう、というのが本書の主旨で、併せて(対して)、
「経済学部をメタくそに非難している本」です。
日本の経済学部は受験に数学があるだけで、理系ではないということだそうです。
(これは私もちょっと思っていますが)
・・・要するに、
日本のエンジニアがこれまで頑張って得た国益を、
文系や経済学部の連中が無駄に浪費してくれやがって、
オマエライイカゲンニシロヨ。
という、
恨み節にも似たところのことを、(遠まわしに)豊富な語彙や、
知性にあふれる言い回しで表現したのが本書で、
それはそれは、相当数の推敲を重ねただろうと感心させられるほど、
書物としての(文章)完成度の非常に高い本です。
・・・私みたいな3流以下のファッションエンジニアや、
「働いても働いても生活がよくならない」と最近ちょっと欝気味なエンジニアが読むと、
非常に共感できる内容が書かれているのではないかと思います。
エンジニア限定ですが、理系としてのアイデンティティを忘れてしまった時に読むと、
「理系って、本当はナカナカいいもんですね」って思い出させてくれる内容です。
しかし、理系エンジニアから、誘うだけの同情と共感を集めておきながら、
最後に「中央大学に寄付して欲しい」と書かれているくだりは、
実は理系の本当にダメダメなところを表現している本かもしれません。
↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!