戦前の少年犯罪
2009年10月11日(日) 23:27 JST

「戦前の少年犯罪」というキーワードだけで手に取った本です。
「戦前」という分類での本はめずらしいな、というだけで別に少年犯罪に興味があったわけではなく・・・
そういう人が読むにはちょっとマニアックすぎる内容でした・・・
ウェブサイト「少年犯罪データベース」主宰者による資料のまとめみたいな本です。
代表的な事件なのか著者が気に入った事件なのか(?)わかりませんが、
事件の分類別に列挙してそれぞれコメントをいれています。
「データベース」名のとおりさまざまな少年犯罪が取り上げられてその情熱には脱帽ですが、
それ以上の何か新しい閃きというか、そういったものの無い、単なるデータベースに終わっているのは、
読後に空虚な脱力感を感じた一因かもしれません。
犯罪の話ですから、気分も悪くなりますしね。
意味もアテも無く読むべき本ではないですね、読後はかなり鬱々とした気分になります。
帯のタイトル、
「学者もジャーナリストも政治家も、真実を知らずに妄想の教育論、でたらめな日本論を語っていた!」
が語るように、社会論評に対する不満のようなものがあるのでしょうか。
そういった権威への対応意識がこのような資料をまとめるエネルギーなっているのでしょうか。
この「本」の本としての価値は、事件記事の合間に挟まれるコメントだと思うのですが、
「犯罪を犯すのは平気でも、借金だけはきっちり返そうとするんですから・・・」
といったような論調、社会を斜めから見ると言うか、ぶっきらぼうというか、
問題に真正面からぶつかっていくような正統派のコメントは皆無です。
このコメントが読者にどのように影響するか未知数なので、
少年犯罪を調べたいのであれば、ウェブのほうか、普通の資料をあたったほうが、
精神的にも良いと思います。